リハビリ看護Rehabilitation Nursing

回復期リハビリテーション病棟での看護師の役割

  1. 患者さんの心の声に全力で耳を傾けます。
  2. その人らしさを大切にします。
  3. 患者さんがリハビリする意欲を持ち続けられるよう、スタッフみんなで応援します。

入院から回復期リハビリテーション病棟での毎日の生活

入院時

入院生活を安全に安心して過ごしていただけるように、入院オリエンテーションを行います。

入院後の援助

回復期リハビリテーション(以下リハビリ)病棟の看護師は、患者さんの生活のリズムを整え、体調管理を行いリハビリする意欲を持ち続けられるように援助していくことが役割です。
患者さんは新しい人間関係や訓練の進行に伴うストレスを感じながらも、受容過程を進んでいる段階にあります。そこを他職種との連携でチームワークを発揮しサポートします。

カンファレンス

毎月1回カンファレンスを開き、リハビリチーム(医師・看護師・セラピスト、栄養士、ソーシャルワーカー)が集合して情報交換をします。 患者さんの退院後の生活を考え、リハビリチームで意見交換しながら目標を設定していきます。

毎日の生活

患者さんが早期に在宅復帰できるように、さまざまな取り組みを行っていきます。日常生活が自立するように、リハビリ室で行ったリハビリが病棟・自宅での生活で活かせるように積極的に介入しています。
脳血管障害には、さまざまな障害を有することが多いので、看護のポイントは障害に応じた看護や突然障害を持たれた患者さんの家族への支援や長続きできる介護指導等を行っていくことになります。
例えば摂食嚥下障害を有する患者さんへは、言語聴覚士や脳卒中リハビリテーション看護認定看護師と協働し、嚥下訓練を行っています。たくさんの患者さんが胃瘻や経鼻チューブから離脱して食事を口から食べられるようになりました。
また、排泄障害を有し、尿意がなく失禁している患者さんを時間を決めてトイレに誘導し、トイレでの排泄ができるようになりました。
このように、私たちが営む日々の生活において、当たり前のようにしていることを障害を持ったからと断念せず、患者さんの残された機能を活かし、元の生活に近づけるように援助します。

退院に向けての支援・退院調整

介護指導

患者さんの退院後の生活に合わせて、チームでアプローチをしています。担当看護師を含めチーム全体で患者さん自身の日常生活動作(ADL)を拡大していくことや、 家族への介護指導(更衣訓練・移乗方法・排泄等)や社会資源・福祉用具の紹介等、できなくなったことへの代替サポートも行います。 リハビリチームで情報を交換・共有しながらチームで関わっていくことを大切にしています。服薬指導、栄養指導、外出・外泊訓練など様々な内容を協力して行います。

住宅訪問

自宅へ退院する患者さんの退院前には住宅訪問を行います。医師の指示のもとにリハビリチームと時にはケアマネージャー、工務店も参加で訪問します。看護評価・住宅での介護指導、福祉情報助言等を行います。

退院前カンファレンス

退院前のカンファレンスでは、退院後患者さんが安全で快適な生活が送れるよう、リハビリチームだけでなく、地域のケアマネージャー、退院後利用する施設のスタッフ、患者さん、ご家族などが参加し、退院後のサービスの利用や患者さんの情報交換を行います。

退院

退院後も地域への継続看護に向けて、ソーシャルワーカー・退院支援看護師と連携し退院後訪問など行います。患者さんの近況を確認し、入院中の看護や、退院支援は役立ったのか、退院後の生活で困っていることはないかを知ることができます。 また退院後の生活の様子を見ることで今後の看護にも役立てることができます。