リハビリ看護Rehabilitation Nursing

整形外科・スポーツ診療科の看護

安全に手術を受け、リハビリがスムーズにすすめられるように、他職種と連携し、看護を行っています。クリティカルパスに添って、早期離床を目指し退院までをサポートします。また、退院後の生活を見据えた関わりを持ち、思いやりといたわりのある看護を提供しています。

<整形外科の看護>

入院から手術まで

入院時より、患者さん一人ひとりに合わせたオリエンテーションを実施します。
手術後は傷の痛みで動きにくくなるため、術前準備として術後の生活を想定した訓練を一緒に行っていきます。

手術によっては、手術後の禁忌の姿勢に対して対策が必要です。手術前より安全な方法を説明します。
手術当日は、患者さんの不安により添い、手術が安全に受けられるよう支援します。

術後

手術当日はナースステーションに隣接している観察室で翌朝まで過ごしていただきます。

手術翌日以降は、早期離床に向けて、日常生活動作の拡大を行います。
バイタルサインや禁忌の姿勢に注意し、安全に車いす移乗や歩行器での離床を行っていきます。患者さんの個別性を理解し、確実な指導を行うとともに、ベッド上の生活から活動範囲を広げるよう援助していきます。

患者さんの状態は様々で、一人として同じ看護ではありません。一人一人の患者さんに向き合い、安全な医療が提供できるよう努めています。

退院に向けて

担当看護師は患者さんのよき相談相手となり、術前から早期に情報収集をして問題を把握し、解決できるように取り組みます。
退院後の生活を患者さんや家族と話し合い、サポートします。退院後のイメージがつきやすいよう日常生活上の動き方や危険な姿勢などわかりやすくビデオを見ていただき、患者さんからの在宅での不安やわからないことなどアドバイスも行っています。

退院前に外泊訓練を行い、退院後自宅での生活に問題がないか確認します。必要に応じてセラピストと連携し、住宅改修や日常生活動作の獲得を行い、安全に退院できるよう支援していきます。 さらに、リハビリ部門と連携してスムーズにリハビリが進むように、退院までの道のりをサポートします。

  • 医療福祉相談室

安心して自宅での生活が送れるように、他職種と連携してカンファレンスを行います。介護福祉サービスの必要な患者さんに対して、医療福祉相談室の看護師やソーシャルワーカーと連携します。利用できるサービスの情報提供などを行い、より良い生活を送れるよう、退院をサポートします。

<スポーツ整形の看護>

入院から手術まで

  • スポーツ整形の患者さんの多くは、手術の前日に入院となります。手術を翌日に控えていますので、入院や手術に対する不安や思いを傾聴しながら、患者さんに合わせたオリエンテーションを実施しています。
  • 術前のオリエンテーションとして、術後の状態を想定した架台付き車椅子の移乗や自走の練習を行います。

術後

  • 術後はナースステーションに近いお部屋で翌朝まで過ごしていただきます。
  • 術式によりますが、手術当日の麻酔から覚醒した後より、看護師が付き添いながら架台付き車椅子や松葉杖を使用して離床が可能となります。

手術翌日より退院に向けて

  • 手術翌日より、全ての患者さんは離床となります。
  • 術後の痛みや身体状態に合わせた看護を提供しています。
  • 手術翌日より理学療法士や看護師が架台付き車椅子の操作方法や移乗動作を確認し、評価後シャワーでの入浴が可能となります。
  • 術式により身体機能や活動量の拡大時期は異なりますが、医師の指示のもと安全に架台付き車椅子での移動や松葉杖での歩行といった荷重制限に合わせた看護を提供しています。

日曜日入院について

  • スポーツ整形の患者さんにおいては、日曜日の入院にも対応しています。

リハビリ室について

  • 手術翌日より訓練が開始となります。
  • 入院されている患者さんの多くが、理学療法士と訓練を行う時間以外にもリハビリ室にて自主練習を行っています。

幅広い年齢に合わせた看護

  • スポーツ整形は、小学生から高齢者まで幅広い年齢層の患者さんがいらっしゃいます。
  • 学童や児童の患者さんには、ご家族と連携し1日のスケジュールを組み立て訓練だけでなく学業時間の確保も行っています。
  • 学生や社会人の患者さんには、リモート授業やオンライン会議等に合わせてお部屋の調整を行っています。