入院時の観察
切断した部位(断端)は皮膚トラブルが起こりやすくなります。入院時から退院まで断端の皮膚トラブルを観察できるよう、画像を用いて確認しています。
事故や病気など様々な原因で手や足の一部を切断した患者さんが、社会復帰を目指して義手・義足のリハビリテーションを行っています。医師・看護師・理学療法士・作業療法士・医療ソーシャルワーカーなど、多くの職種が患者さんに寄り添いながら入院から退院後の生活に向けた支援を行っています。
切断した部位(断端)は皮膚トラブルが起こりやすくなります。入院時から退院まで断端の皮膚トラブルを観察できるよう、画像を用いて確認しています。
義手や義足を使用した日常生活では、早期に皮膚トラブルを発見し対策を行うことが大切です。
入院中に生じた皮膚トラブルは、医師・看護師と相談しながらケアしていきます。義手・義足の不具合によるものは適宜、理学療法士・作業療法士・義肢装具士が調整を行います。
入院時から断端管理のパンフレット「断端の自己管理Book」を使用して、患者さん自身が断端ケアや皮膚トラブル時の方法を学び、自分で判断し対処できるよう関わっています。
糖尿病では、切断した側の足だけでなく切断していない側の足にも病変が起こる可能性があります。切断していない側の足の観察と異常の早期発見・対処ができるよう、フットケアと自己管理に向けた指導を行っています。退院後も継続できるよう家庭で使用できる物品を用いています。
看護師と義肢装具士が連携し、義手・義足装着体験の勉強会を行っています。切断した患者さんは、ボディイメージの変化に伴う様々な心理的葛藤を抱えています。私たちは、切断した患者さんがどのような心理的葛藤を抱えてリハビリテーションを行っているかを、十分理解して援助することを心がけています。
義足で屋外歩行・応用的歩行を獲得すれば、外出・外泊訓練が始まります。また、必要に応じて理学療法士や作業療法士が同行し、公共交通機関を使用した外出訓練も行います。
義足歩行が可能であっても、住宅環境や身体状況によって車椅子が必要となることもあります。退院後の移動手段や動線の確認、住宅改修が必要であれば、看護師や理学療法士らが同行し、住宅訪問を行います。
住宅環境や福祉サービスの調整、地域関係機関との連携が必要な場合、退院支援看護師や医療ソーシャルワーカーがお手伝いします。
退院後は外来で義手・義足のフォローを行います。その際、退院後の生活の様子を教えてくださる方も多く、私たちスタッフの原動力になっています。